ママ友がいない人の割合は56%|子どもへの影響は?

公開:2026年7月28日
保育園の送り迎えで、何人かのお母さんが立ち話をしている。その横を、会釈だけして通り過ぎる。
スマホを開けば、誰かが「ママ友とランチ」の写真を上げている。
別に、困っているわけじゃない。毎日はちゃんと回っている。
ただ、ふとした瞬間に思うことがあります。
——あれ、もしかして私だけ?
その「私だけかも」は、数字の上でははっきり否定されています。しかも、思っているよりずっと大きな差で。
ママ友がいない人は、56%
第一生命経済研究所が2022年10月に公表した調査があります。小学生以下の子どもを持つ親432人に聞いたところ、「ママ友・パパ友がいない」と答えた人が56%。いると答えた人は44%でした。
いない人のほうが、多いんです。
驚いたのは、20年前と比べたときの変わりようでした。同じ第一生命経済研究所が2003年に行った調査では、0〜6歳の子を持つ母親631人のうち、ママ友がいないと答えた人は6.2%しかいませんでした。
| 調査年 | 対象 | 「ママ友がいない」割合 |
|---|---|---|
| 2003年 | 0〜6歳の子を持つ母親 631人 | 6.2% |
| 2022年 | 小学生以下の子を持つ親 432人 | 56% |
6.2%から56%。20年で、ほぼひっくり返りました。
これは「最近の親は付き合いが下手になった」という話ではありません。SNSで知りたいことが手に入るようになって、わざわざ人に聞かなくてよくなった。共働きが増えて、園でゆっくり顔を合わせる時間が減った。そこにコロナ禍が重なって、立ち話の機会そのものが消えた。環境のほうが、まるごと変わってしまったんです。
別の調査でも同じ景色が見えます。レタスクラブ・ニュースが2019年2月に1,481人へ行ったアンケートでは、「ママ友がいない」が53.9%、「いる」が46.1%。調査した会社も時期も違うのに、どちらも半数を超えました。
ただ、「いない人=寂しい人」でもない
同じ2022年の調査に、もうひとつ気になる数字がありました。「ママ友・パパ友との付き合いは自分にとって必要だと感じるか」という質問です。
- ママ友がいる人 → 65%が「必要」
- ママ友がいない人 → 13%が「必要」
いない人のうち、必要だと感じているのは13%。裏を返せば、約87%は「なくても平気」と答えていることになります。
この数字、読み方には気をつけたいところです。「87%が平気なんだから、欲しがるほうがおかしい」ではまったくありません。
むしろ逆で、「いなくて平気な人」と「いなくて少し寂しい人」が、同じ56%の中に一緒に入っているということです。前者はわざわざ検索しません。
もしあなたが後者なら、それは変わった悩みではなくて、ただ口に出しにくいだけの悩みです。ママ友がいないと言うより、いないことを気にしていると言うほうが、なんとなく気恥ずかしい。その感じ、けっこう多くの人が黙って抱えているはずです。
「子どもがかわいそう」は、本当なのか
ここがいちばん気になっている方が多いと思います。「ママ友 いない 子供 影響」「子供 かわいそう」は、とてもよく検索されている組み合わせです。
正直に書きます。母親にママ友がいるかどうかと、子どもの発達や友達関係を直接結びつけて調べたデータは、探した範囲では見つかりませんでした。
「影響はありません」と言い切る根拠も、「影響があります」と不安にさせる根拠も、こちらにはありません。ネット上には断言している記事もありますが、出典が書かれていないものがほとんどです。気になったら、その記事が何を根拠にしているかを一度見てみてください。
そのうえで、確かに言えることをいくつか。
- 子どもの友達づくりは、基本的に子ども自身が園や学校でやっています。親同士の関係が必要になるのは、まだ園に入る前の時期や、親がついていく遊びの場面くらいです
- 持ち物や行事の情報は、以前ほど口コミ頼みではなくなりました。連絡アプリや配信を使う園・学校が増えています。不安なときは先生や園に直接聞くのがいちばん確実で、しかも角が立ちません
- 56%ということは、お子さんのクラスの半分の家庭が、同じ状況だということでもあります
時期によって、けっこう事情が違う
ひとことで「ママ友がいない」と言っても、お子さんの年齢で状況はかなり変わります。
園に入る前は、正直いちばん動きにくい時期かもしれません。親のつながりが、そのまま子どもの遊び相手につながるからです。この時期に児童館や子育て支援センターが用意されているのは、たぶんそういう理由です。行けば誰かがいる場所、というだけでありがたい。
幼稚園・保育園になると、送り迎えで毎日顔を合わせる関係が自然にできることがあります。ただ、送迎の時間は働き方によってバラバラなので、会う人がかなり固定されます。一度も顔を合わせない保護者も普通にいます。輪ができているように見えても、実際は「たまたま同じ時間に来ている人たち」だったりします。
小学校からは、保護者が顔を合わせる機会そのものがぐっと減ります。ここで初めて「ママ友がいないな」と感じ始める人も多いのですが、この頃には子どもは親を介さず自分で友達をつくっています。必要性の中身が、静かに入れ替わっていく時期です。
これからどうするか、3つの道
順番は「おすすめ順」ではありません。今の自分に近いものを選んでもらえたらと思います。
①つくらない。
13%と87%が示しているとおりです。困っていないなら、それは何も問題ではありません。無理に付き合いを増やして消耗するくらいなら、選ばないほうが元気でいられます。
②必要なときだけの関係にしておく。
「深く付き合う」か「関わらない」かの二択ではありません。挨拶と事務連絡だけの関係も、立派な関係です。ママ友付き合いの体験談を読んでいると「広く浅く」「私生活の話はしない」という声が本当に多い。長く続いている人ほど、距離をとるのが上手だったりします。
③園や学校の外でつくる。
これは意外と見落とされがちです。ママ友を「子どもつながりの友達」と決めてしまうと、探す場所が園と学校しかなくなります。
でも実際に長続きしやすいのは、子ども以外に共通点がある関係だったりします。趣味の集まり、習い事、地域の活動。子どもの月齢や住んでいる場所が近いより、好きなものが同じ人のほうが、会話が続く。子どもの話から始めなくていい相手は、思っているより気が楽です。
趣味から相手を探せるサービスは「ママ友が作れるマッチングアプリ4選【2026】」で、近所で会いたい・匿名で相談したい・趣味の話がしたい、の目的別に比べています。
おわりに
- ママ友がいない人は56%(2022年・第一生命経済研究所)。20年前の6.2%から様変わりして、いまは多数派です
- いない人のうち「必要」と感じているのは13%。ただし、その13%に入る人の気持ちが軽いという意味ではありません
- 子どもへの影響を直接調べたデータは見つかりませんでした。断言している情報は、根拠を確かめてみてください
- つくらない・浅く付き合う・園の外でつくる。どれも、ちゃんと選択肢です
ママ友がいないこと自体は、直さなければいけない問題ではありません。困っていないなら、そのままで大丈夫です。
もし少しだけ寂しさがあるなら、園や学校の外にも目を向けてみてください。肩の力を抜いたつながり方は、思っているよりいろいろあります。
参考にした調査
- 第一生命経済研究所の調査(2022年10月公表・小学生以下の子を持つ親432人/2003年・0〜6歳の子を持つ母親631人)— 東京すくすく(東京新聞)による報道
- レタスクラブ・ニュース アンケート(2019年2月20〜26日・1,481人)— ライブドアニュース掲載記事